2019年時点で40代の私たちは、いわゆる「就職氷河期世代」に当たります。
バブル崩壊後の経済低迷期に学校を卒業して社会に出ることになった私たち。先輩たちの就職先名簿にはキラキラな大企業が名を連ねているのに、同じ大学や高校出身にも関わらず、そんな企業からは全く声もかけてもらえなかった私たち「就職氷河期世代」。
それでも正社員で就職できればまだよい方で、就職できなかったリ、就職できても非正規だったりという人が、他の世代に比べると格段に多い世代です。かといって、経済が上向いてきたときには、大した社会経験も積めずに年齢だけが重なってしまったものだから、新卒や第二新卒として就職が優遇されることもなく。
そんなふうに、社会構造的に就職難だったにも関わらず、経済政策や雇用政策の支援の恩恵を受けることができずに、40代にまで突入してしまった人たちが多くいる世代です。
将来を考えると、40代は、決して若くはないけれども、高齢でもない年齢です。でも、このまま安定した仕事を得る機会を得られないままに、さらに年齢を重ねていくと、この超高齢化社会にあって、社会的に、あるいは個人的に、とんでもない状況になるのは火を見るよりも明らかなこと。
そういう状況に、政府がやっと「就職氷河期世代活躍支援プラン」というものを打ち出して対応する方針を出しました。
あなたがもし、就職氷河期世代で、安定した仕事を得る機会になかなか恵まれることができずに40代になってしまっているとしたら、この支援プランを良くチェックして、ぜひとも活用しましょう。
どんな時代に生まれるかは、選べないものです。だからといって「こんな時代に生まれてしまったから」とあきらめる必要はありません。自分の人生です。活用できるものは活用して、自分らしい人生を作っていくステップにしていきましょうよ。
今回は、この「就職氷河期世代活躍支援プラン」の概要についてご紹介します。
ロスジェネ40代を救え!「就職氷河期世代活躍支援プラン」の骨子は?
2019年5月29日に厚生労働省がとりまとめた「就職氷河期世代活躍支援プラン」。雇用政策や就業支援というと、新卒や、あるいは定年退職後の再雇用などがクローズアップされがちでした。でも今回、敢えて、「就職氷河期世代」に絞った就業支援プランがまとめられたのは、すごく大きな進歩だと思います。
総務省の統計によると「就職氷河期世代」は平成30年度で約1,689万人。このうち、非正規で働く人が317万人、フリーターは52万人、職探しをしていない人も40万人いるといわれます。本来、現役バリバリの年代なのに、30%近い人々が、非正規やフリーター等の不安定な状況あるいは仕事を探すことそのものを諦めてしまっているということが透けて見えてきます。
また、仕事も社会参加もせずにいる「引きこもり」は、今や若者世代よりもむしろ40~64歳の方が多く、全国に61万人もいるという衝撃的な推計も発表されています。
既に、80代の親の年金で50代の無職の子供を養うという「8050問題」は社会問題化しています。このまま、その下の世代である就職氷河期世代までもが働く機会を逸したまま高齢化していくとしたら、社会保障費はさらにひっ迫していくことでしょう。
私もこの世代のど真ん中にいます。そういう意味では、まさに他人事ではありません。ですから、この政策の内容には非常に興味があります。
どんなものなのか、見てみましょう。
「就職氷河期世代活躍支援プラン」のポイントは下記のとおり。
中でも、人材不足の業界団体に委託し、資格取得から安定的な就労まで「出口一体型」の支援を行うのが柱になっているとのこと。これから具体的に政策が形になっていくのでしょう。
また、氷河期世代向けの「短期資格習得コース」の創設にも注目です。厚生労働省は、業界団体に委託して、求職者に対し短期の訓練で資格を取得させ、事業所での訓練や職場体験を通じて正社員として就職させる方針。
委託先は建設、運輸、農業などの業界団体が想定されているそうです。建設業では小型クレーンやフォークリフトなどの資格になるのではとみられており、事業者に対する人材開発支援助成金の支給要件を緩和するそうです。
これらの資格は、仕事につながる資格なので、私たちにとってはものすごいチャンスと言えます。だって、仕事につながる資格取得に必要な教育訓練を公的な支援として受けることができるからです。
この方針が、これから形になっていくことでしょう。よくチェックしておきたいですね。
40代ニートだって非正規だって諦めずにがんばろう!
今回の方針は、あなたが、これまでに何かでつまづいてしまって、落ち込んでいるとしたら、大きなチャンスになると思います。
私自身も、就職氷河期世代です。これまで、転職4回。キャリアアップの転職もありますが、本意ではない転職もあります。その仕事が長かったために、大きなストレスを抱え込むことになり、自暴自棄に近い形で辞めることになり、無職になったのですが。そういう意味では、私も「本来の希望職種や企業以外での就職を余儀なくされたことによる早期離転職」という就職氷河期世代の典型かもしれません。
でも、私も、がんばって再就職を果たしました。
今は、年下の課長や同僚に教えてもらいながら、元気に仕事をしています。未経験の職種ですが、その分、毎日が新鮮です。お給料は下がりましたが、やりたかった仕事だし、毎日学びがあり、辞めたことで開けた世界です。辞めたことで、出会えた仕事です。
人生、捨てたもんじゃありません。
どんなことがあっても、次に進む勇気をもって動いていけば、必ず道は開けます。
今、このブログを読んでくださっているあなたは、もしかしたら、どこかでつまづいてしまって、今、すごく落ち込んでいるかもしれません。
でも、大丈夫です。
あきらめないで。負けないで。
政府が「就職氷河期世代活躍支援プラン」を打ち出したことも、あなたにとってきっとチャンスになります。前向きに行きましょう。
もし、引きこもり期間が長くなっていたとしても、外へ出てみましょう。そうして、短時間からでも働いてみましょう。まずはアルバイトだっていいじゃないですか。そこから、少しずつ、社会参加をしていきましょう。
世間体なんて、関係ないですからね。
いい年してアルバイトなんて、とか、思う必要、全然ないですから!
まずは、社会参加をしてみましょう。わずかだって、お給料をもらってみましょう。一日一日に感謝して、一歩一歩あるいていきましょう。
そうやって社会参加をしながらリハビリをしていれば、今回のプランで打ち出された方針が具体的な政策になってくるでしょう。そのときはチャンスですよ!そこから始めるよりは、今のうちに準備しておきましょう。
そして、その政策のなかで、公的な援助で資格が取れようになったらば、取って、価値ある仕事をしましょう。
40代は、手放しで「若い」と言える年代ではないかもしれません。でも、これから、あと40年くらいは生きていくのですよ。だったら、自分の人生後半戦、自分の手でハッピーに切り開いていきましょうよ。
やっと、政府が、社会経済構造のはざまで見落とされてきた私たち世代の存在を認識して、支援策を打ち出しているのです。がんばりましょう。
このプランの具体的な方向性を見守り、自分が当てはまるのならば、積極的に活用しましょう。
また、こうやって時代が動き始めているのですから、自分自身でも動きましょう。
家にこもっているならば、外へ出て歩いてみること。それだけだって良いです。近所の図書館へ行って、本を読むのだけだっていい。
外に出ましょう。
時代は、40代の私たちに追い風を送ってくれています。
あきらめずに、負けずに、がんばっていきましょうね!
また、今回の支援プログラムだけでなく、どんな仕事や求人があるのかチェックするためにも、転職サイトに登録することをおすすめします。下記転職サイトは、40代の求人も多く見てみる価値はありますよ。無料で利用できますので、ぜひ登録してみてください。
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