40代で転職をする場合、転職が決まったとしても、環境変化についていけるか心配なところですよね。
これまで、20年以上働いてきた方が多いと思います。それまでに自分自身で築いてきた仕事のスタイルとか、生活リズム、生活圏までも変更しなければならない必要があると、ストレスも大きくなりますね。
また、40代にもなると、若い頃ほどに体力的に無理も効かないものです。あるデータによると、40代以降で転職した方の多くが半年ほどで消耗してしまうというものを見たこともあります。
もし、あなたが40代で転職を考えていたり、いま、まさに転職が決まり新しい生活への不安を抱えているとしたら、ぜひ半年後には「この会社で良かった。これからもがんばっていこう」と思えるようになってほしいと思います。そこで今回は、転職して環境が変化しても負けずに生き抜くポイントを書きます。
40代の転職では人間関係を大事にしよう
40代で転職する場合、既に出来上がった人間関係のところに入っていくことがほとんどです。
また、場合によっては、上司が自分よりもずっと年下ということもあります。そんな時に大切なのは、「今まで以上に人間関係を大切にする」ということです。
年下であっても、上司ならば敬わなければいけませんよね。そして、仮に「自分の経験とは違うな。。」と思っても、それがその会社の流儀であれば、自分の意見は呑んでそのやり方に従うということもあるでしょう。
そんな時に、意地を張らないこと。「意地」は、やり方そのものだけでなく、気持ちの面でも張らないことです。確かに、どうしてもあなた自身の信義に反するようなものであれば無理をする必要もないかもしれません。でも、いま一番大切なのは、転職後の仕事に慣れ、生き抜いていくことです。
一般的には定年は60歳。あと10年ちょっとです。そして、転職活動をしてお分かりのことと思いますが、40代の転職活動は厳しいです。「辞めた」というのは簡単ですが、履歴書にまた短い職歴がつけば、それだけその後の転職が難しくなります。
せっかく巡り合った仕事です。人間関係を壊して辞めるようなことにならないよう、これまで以上に人間関係を円滑にするよう注意していきましょう。
大切なのは、「相手を立てること」。そして、その会社の流儀には素直に従うことです。
私は、40代で転職した会社で、初めて「社員旅行」を経験しました。それまでは社員旅行はありませんでしたし、会社の飲み会もほとんど参加せず、組合にも入らないという、いま考えるとかなり協調性のない社員でした。でも、40代の転職は最後にしたかったし、何としても職場の皆さんに溶け込んで、お互いに「入って良かった」「来てくれてよかった」と思えるような仕事をしたかったので、職場の色に染まるようにしました。
確かに、40代の転職だと、それまでの自分の常識と違い、戸惑うことも沢山あるでしょう。でも、その環境の中でやっていくこともあなたの生きる力です。
「負けない」ことがテーマです。せっかく転職できたのだから、このご縁を大切にしましょう。きっと、半年たった時に、ペースに乗ってきたな~と思えるでしょうし、1年たてば親しい同僚もできるでしょう。3か月、半年、1年、2年・・・・と、丁寧に続けていけると良いですね。
40代の転職では生活ペースに慣れるまで無理せずソフトランディングで
40代の人が転職したときに、それまでの生活ペースとの変化に体調を崩しがちになったりすることがあります。
たとえば、出勤時間が変わったり、場所が変わったり、通勤方法が変わったり、休日が変わったり。特に、最初の6か月は、通常有給休暇がありませんから、「休めない」というプレッシャーもあり緊張しがちです。
ですから、最初からペースを上げて飛ばし過ぎずに、まずは「生活リズムを作る」ことを中心にして、転職先の生活に慣れていきましょう。仕事のプレッシャーもありますが、体調を崩してしまっては元も子もありません。生きていくには身体が資本です。ただでさえ、忙しい現代社会。転職して環境が変われば、それだけでも通常よりストレスがかかっているものです。
無理をせずに、生活リズムを作っていきましょう。
また、家族がいる場合、家族とよく話し合って協力をしてもらうことも大切です。お子さんがいる場合には、送迎やサポートで、ご主人様や奥様と協力体制が変わることもあるでしょう。どんなふうにすれば、家族にとっても一番スムーズに、あなたの新しい仕事生活がスタートできるのか、よく話し合ってみてください。
私も、子供達がいましたから、彼らにきちんと、私が転職することや、出勤時間や帰宅時間、休日のこと等、話しました。そして、家族一人ひとりが、新しい生活に移行していけるように、私自身も気を使いました。
結果、やはり、ちょっと大変なこともありましたが、なんとかソフトランディングすることができ、新しい生活が「普段の生活」となるほどにまで続いています。
40代の転職では収支バランスを再考して生活を組みなおそう
あなたは、転職で年収がアップしましたか?ダウンしてしましたか?
40代の転職の場合、その人の持っているスキルや、どんな職種に転職したのか、これまでのキャリアを生かして管理職としてキャリアアップ転職したのか、それとも、ゼロからのスタートになり年収ダウンで転職したのか、等様々でしょう。
どちらにしても、前職と全く同じ給与ということはないでしょう。
ですから、転職後の給与が決まったら、生活の収支を再考して、破綻しないよう家計の計画を立て直しましょう。
会社員の場合、給与はあなたの人生や生活にとって「血液」であり「栄養」でしょう。健康な家計を保つために、入ってくるお給料がいくらか、そして、いま、出て行っているお金はいくらなのかを確認することは、絶対に必要です。
私の場合は、給与は大幅に下がりました。また、子供達は学齢期でしたので、学費の出費を減らすことはできません。そのため、自分の趣味に充てる金額は当然カット。食事は毎日お弁当にしてカット。自分の服飾費なども、子供達が育ちあがるまでは最低限として、生活設計をし直しました。
ただし、給与がダウンした場合でも、貯蓄は忘れないようにしましょう。いくらかでも将来のために貯蓄することはすごく大切です。ギリギリだと思っても、貯蓄も入れてギリギリにすること。絶対に、給与全部を使い切ってしまうような生活設計をするのはNGです。
40代の転職は(すべての年齢でも!)、感謝を忘れずに!
自分の経験からも、心の底から思うことは「ともかく、転職できて良かった。拾ってくれて、本当にありがたい」と言うことです。
長い間私の心を支配していた「万能感」に負け「私はこんな人間じゃない。何でもできるはず」と思いこみ、自ら45歳で無職になり、貯金も2割に減らしたところで、自分の愚かさにやっと気づいた私です。
「自業自得」ではありますが、いま考えてみると、そのことに気付けたことは感謝でしかないです。さらに、新しい仕事が見つかり、社会生活を再スタートできたことは、本当に感謝以外の何物でもありません。
今、あなたが、どんな事情で転職を控えているのか分かりません。
ポジティブな理由ばかりでもないかもしれません。
前職が辛すぎたからやめて再スタートするんだ。
離婚したから働かなければいけない。
前職の会社が倒産したから、背に腹は変えられない。
病気で身体を壊してしまった。でも働かなければならない。
色々な理由があるでしょう。
色々な事情を抱えて、それでも勇気をもって転職をして、自分の人生を生きていく決心をしたあなたはそれだけで素晴らしい。
だから、そんな機会を得ることができたことに、感謝していきましょう。
「ありがとう」そういう気持ちを持って生きていけば、必ず良いことがあるはずです。
完璧な職場ではないかもしれない。給与に足りないところがあるかもしれない。それでも、そんなことは工夫して、何とでも乗り越えていけます。
だって、あなたは、「転職活動」「再就職活動」に負けなかったんだから。
ここで、私がいつも読み返している、徳川家康公のことばをご紹介したいと思います。
人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。急ぐべからず。
不自由を常と思えば不足なし。こころに望みおこらば困窮したる時を思い出すべし。
堪忍は無事長久の基、いかりは敵と思え。
勝つ事ばかり知りて、負くること知らざれば害その身にいたる。
おのれを責めて人をせむるな。
及ばざるは過ぎたるよりまされり。
家康公は、幼少期から人質にされたり、大変な苦労を重ねて天下を統一した人です。悔しいことも沢山あったでしょう。でも、家康公は、負けなかったんですね。
家康公ほどの大きな人物に慣れなくても、残してくれた言葉から学ぶことはできますよね。
「人生は、重い荷物を背負って旅をするようなものだ。急いではいけない。
不自由であることが普通なのだと思えば、不満に思うことはない。何か望みができた時は、苦しかった時を思い出すことが大事だ。
耐えること、我慢することが長持ちする秘訣。
怒りは敵。絶対に怒るな。
勝ったことしか知らないと、負けたことや失敗した時に破滅にまで行ってしまう。だから失敗したからといって負けではない。むしろ、失敗することで人は強くなり、成長するのだ。
何事も、自分の責任。人のせいにしてはいけない。
足らないことは、やり過ぎよりも勝る。やり過ぎるな。出しゃばり過ぎるな」
私も、これからも生きていきます。これを最後の転職にして、謙虚に学び、やるべきことをやり、出しゃばり過ぎずに、真面目にコツコツと働いています。
「感謝」して、転職後の生活をあなたの人生の中での素晴らしい経験にしてください。
あなたの転職後の生活が、つつがなく、平和で、よりあなたに幸せをもたらすものになりますようにと思っています。
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