家が辛いなら親の毒から逃げていい~コロナ禍でダブルパンチを受けないで

コロナウィルス感染拡大の懸念から、全国に緊急事態宣言が発令されています。

学校も休みになり、在宅勤務だったり、仕事が休みになってしまったり、これまで以上に家族と過ごす時間が増えているのではないでしょうか

こんな今、コロナウィルスの恐怖の方が大きくて、家族によるDVや親による虐待のニュースなどがされない事を、私は心配しています。

だって、こんな状況下、ストレスがたまらないはずがありません。これまで、子どもの虐待のニュースが途絶えなかったんですから、この状況が緩和されているとは考えにくい。

ただ、コロナウィルス関連のニュースにかき消されているんじゃないかと。

子どもの場合は深刻ですが、大人のDVや、大人になってからもいわゆる毒親に苦しんでいる人は、自分で逃げることができるならば、こんな状況下だからこそ、一旦距離を置きましょう。

逃げましょう。

いや、ホントに。ストレスは、免疫力を下げます。免疫力が下がると感染症にもかかりやすくなります。

親による人格否定で自分が蝕まれていると思ったら、逃げて良い。自分を守っていい。その方が、自分自身も、家族の健康も、結局は守れると思います。

具体的には、引っ越せるなら引っ越すこと。

お金も労力もかかるけれど、ここで毒親との距離を置くことが、結局はあなたを守ります。

「毒親」がピンとこない人は、この文章を読んでもピンとこないかもしれません。

でも、少しでも自分が毒親に育てられたと思ったことがある人ならば、ピンとくると思います。

あなたは逃げて良い。

あなたは、自分の人生を取り戻していい。

コロナ禍の中で、ドロドロと親に振り回されなくていい。

40代のシングルマザーだった私が毒親から逃げた話

こう書いている私自身は、ほんの半年前まで、毒親の毒に振り回され、非常に苦しい思いをしていました。特に父。

朝起きて父に挨拶しても、ガン無視。

何かを買えば「お前は、取ったかみたかで、全部使っちまう」と罵られ、一緒に住む子どもの成績が下がると「お前のせいだ。お前がちゃんと見ないからだ」と言われ、少しでも私が意見を言おうものなら「オメーは生意気なんだよ。親がクロと言ったら、白いものでもクロと思え」とまあ、書いてもしょーのないことで、毎日振り回され、ノイローゼ寸前でした。

あの頃は、人生の先が全く見えない状態

一所懸命、親にギュウギュウとしごかれて大学も出て、仕事もして、子どもも育てているのに、それまで身に着けたことも親に全部否定され、将来に何の希望も持てず、絶望していました。

そんな時に、アメリカの心理学者スーザン・フォワードの「毒になる親  一生苦しむ子供」という本に出会い、自分が毒親育ちだということを自覚

毒親関連の本をじっくり読み、カウンセリングを受け、自分の人生を取り戻すことを決意しました。

そして、必ずしも金銭的に余裕がある状況ではありませんでしたが、自立を決意。アパートを借りるよりは、中古マンションの購入の方が将来的にも良いと覚悟し、親に自立を宣言しました。

これまで読んだ毒親関連の本では、私がそうやってこれまで親にどれだけ苦しめられてきたかを伝え、自立を宣言したところで、殆ど変わらないのが毒親というのがセオリーです。

でも、うちの場合、違った。
親が、変わったのです

80歳を過ぎた父が、変わった。

これには脱帽しました。

父は、「おはよう」とあいさつを返してくれるようになり、私にも子どもにも、何も小言も嫌味も言わなくなりました。

私がご飯を作ると、これまでなら仏頂面で何も言わずに食べたり、ひどい時は、あからさまに無視して食べなかったリしたのですが、今では、「ありがとう」と言って、一緒にご飯を食べる

この変化には、私の方が驚いています。

と同時に、どうしてお父さんは、私が子供の頃から、こういうふうに、普通に接してくれなかったんだろう。。と涙が出そうになることもたびたびあります。

ま、でも、父には父の事情があり、こういう関係になるまでには、それだけの時間が必要だったのかもしれません。私達の親子の間では。

過ぎたことにクヨクヨしても、仕方のないことです。

そんなことで、私の場合は、親と対峙して、毒親の毒から逃げることができました。

今では、コロナ禍の中でもストレスをためず、両親とも良い関係を保ち平和に暮らしています。

コロナ禍のなか、毒親の二次災害に遭わないで

でも、もし、あの時勇気を出して親と向き合わなかったら、家を出る決意をしなかったら、と思うと、地獄の底をのぞき込むほど恐ろしいです。

あの、ギクシャクして、父の恐怖におののき、自分の将来に希望を持てない不安定な精神状態のまま、今のコロナ禍に巻き込まれていたら、たぶん、私の家族は破綻していたと思います。

家族?

いや、家族のことを思いやる前に、私自身が破綻していたことでしょう。

いいですか。

この記事を、自分のことになぞらえて読んでいらっしゃるあなたに伝えます。

「親だから大事にしなきゃ」「親だから感謝しなきゃ」「親だから子どものことを大事に思っているはず」は、時に絵空事です。

もしかしたら、あなたも、心のどこかでそう思ったことはあるんじゃないでしょうか。「親だからって、子どもの人生を牛耳る資格があるわけじゃない」って。そう思ったあなたの感覚は、正しい。

親の中には、「愛情」と称して、自分の子供を意のままに操ろうとしたり、それがうまくいかないと公どもに強烈な人格否定をしたり、マイクロコントロールするとんでもない親が、いるのです。

本当にいるのです。

あなたの親がそんな親なら、あなたは逃げて良い。

あなたは、自分の人生を生きて良い。

コロナ禍を機に、考え直してみて下さい。

あなたは、このまま、「親」という毒を刺されたまま生きますか。

それとも、自立と自由と責任を手にして、自分の人生を歩んでいきますか。

迷うあなたに、私が親の毒から逃げる際に味方になってくれた本を2冊、ご紹介します。今でも私は読み返して、何とか前へ進んでいます。

あなたも、ぜひ読んでみて下さい。あなたが、あなたの人生を自分自身の足で歩めるよう祈っています。

「毒になる親  一生苦しむ子供 」

親によってゆがめられた子供時代のトラウマから抜け出せずに悩む人たちを、20年、数千件カウンセリングしてきた作者による名著です。「毒になる親」=「毒親」と名付けたのも、この人。

毒親からの呪縛をとるために、具体的にどのような行動をしたらよいのかまで紹介しています。

驚くのは、ケースで紹介されている人たちの多くが、30代後半から50代という、人生の中盤以降の人たちだということです。子どもの頃の苦しみは「もう昔のこと」では済まされないのです。むしろ、きちっと終わらせておかないと、中年以降の方が酷い形で出てきてしまう。もし、あなたが「こんな年齢になっても親の影響を受けるなんて恥ずかしい」と思っていたら、そんなことないから。勇気を出して、子供の頃のトラウマに訣別しましょう。

 

「毒親サバイバル」

アルコール依存症の父親と、宗教に救いを求め子供に目が向いていなかった母親という毒親育ちのマンガ家菊池真理子さんが、毒親から生還した10人を取材してコミックにまとめています。普通の人の話も多くケースも様々なので、「あれ。。?自分に似ているかも。。」というエピソードがあるかもしれません。文章で読むときつい場面も、マンガで読むと適度にデフォルメされるソフトさも読みやすいです。

親との関係について、友達や、教会の牧師さんに話してもわかってもらえず孤独を感じた私が、この本を読んで自分だけじゃない、と元気づけられた、あったかい本です。

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