転職後、給料が減った場合にハローワークから手当が出るのをご存知ですか?
それが「就業促進定着手当」です。失業後、就職が決まり、再就職手当の支給を受けた人で6か月以上継続して雇用されて、前の仕事よりも給料が下がった人が対象です。
あなたがもし該当するならば、忘れずにもらう手続きをしましょう。
就業促進定着手当って何?支給条件は?
失業手当というと、失業期間中にだけもらうものというイメージがあります。でも実は、失業手当はもらっている間だけで終わりではなくて、就職の時期や転職先の給与によって追加でもらえるものがあるのです。
それが、「再就職手当」と今回ご紹介する「就業促進定着手当」です。
簡単に言うと、
再就職手当は、早く就職が決まった人が、本来もらえるはずだった失業手当の残りの7割(場合によって6割)を一時期としてもらうもの
そして
就業促進定着手当は、転職して再就職手当をもらった人が転職前より給与が下がった場合に、本来もらえるはずだった失業手当の残りの3割(再就職手当が7割の場合は6割)を一時金としてもらうもの
です。
【再就職手当についてはこちらをご覧ください】
どんな人が「就業促進定着手当」をもらえるのかご紹介します。
●次の要件をすべて満たすこと
①再就職手当の支給を受けていること
②再就職手当の支給を受けた再就職の日から、6か月同じ事業主に、雇用保険の被保険者として雇用されていること
※起業により再就職手当を受給した場合は対象となりません。
③再就職後6か月の賃金の1日分の額が、離職前の賃金日額を下回ること
※離職前の賃金日額が下限額の場合は対象となりません。
ざっくり書くと、
・再就職手当を受けて
・賃金が前職よりも下がって
・6か月辞めなかった人
が申請できるということです。
転職したけれど給料が下がってしまった。。という人は、忘れずに必ず申請しましょう!
就業促進定着手当はいくらもらえるの?
では、就業促進定着手当は、いくらもらえるのでしょうか。
支給額は、次の式で計算します。
※支給額の上限 = 基本手当日額 × 支給残日数 × 40% または 30%
※再就職手当の給付率が70%の場合は30%で、60%の場合は40%です。
◆離職前の賃金日額
雇用保険受給資格者証の14.に書かれている額です。
◆賃金の一日分の額
・月給の場合
(1)再就職後6ヶ月間の合計賃金額
(各種手当は含み、3ケ月超の期間で支払う賞与は含まない) ÷ 180日
・日給の場合(上の(1)と以下の(2)のどちらか高い方)
(2)(再就職後6ヶ月間の合計賃金額 ÷ 賃金支払い算定基礎となる日数) × 70%
◆支払基礎日数
月給制・・休日も含んだ日数。欠勤控除がある場合は欠勤日数を引いた日数。
日給制、時給制・・実際に出勤した日数。
※支給額には上限があります。
上限額=基本手当日額 × 支給残日数 × 40%
基本手当日額の上限額は下記の通り
60歳未満 ・・6,165円
60歳以上65歳未満・・4,990円
自分で計算するのが難しい場合は、下記のツールでざっと計算できます。参考にしてみて下さい。
就業促進定着手当支給申請書の書き方、添付書類、提出方法、提出期間
就業促進定着手当に必要な書類は、下記のとおりです。
①雇用保険受給資格者証
②就業促進定着手当支給申請書
③就職日から6か月間の出勤簿の写し
④就職日から6か月間の給与明細又は賃金台帳の写し
①雇用保険受給資格者証と②就業促進定着手当支給申請書は、再就職手当を申請後、再就職手当支給決定通知と一緒に送られてきます。
就業促進定着手当支給申請書
就業促進定着手当支給申請書はこのようなものです。実際私のところに送られてきたものです。
合わせて、申請についての案内も送られてきます。
申請期間
就業促進定着手当の申請期間は、再就職した日から6か月経過した日の翌日から2か月間です。
ハローワークから届く案内状には、申請ができる期間について「申請期間」として記載されています。必ずチェックして、申請期間内に申請しましょう。
また、事業主の証明が必要な欄や、賃金台帳の写しや出勤簿の写し等、事業主の協力が必要なものもありますので、余裕を持って会社に証明を依頼しましょう。
提出先
提出先は、再就職手当の支給申請を行ったハローワークです。郵送でも申請できます。
なお、就業促進手当支給申請書は、再就職手当の支給申請書に書かれている住所に郵送されます。もし、再就職手当申請後に引越しをした場合は、郵便局に転送届を提出しておきましょう。
就業促進定着手当はいつ振り込まれるの?
就業促進定着手当は、通常、ハローワークに到着してから1か月程度で振り込まれるようです。支給が決定されると通知が届きますので、確認しましょう。
通知が遅い場合などは、ハローワークに問い合わせると状況を教えてくれます。不安な場合は、提出したハローワークに電話で問い合わせましょう。
まとめ~就業促進定着手当を申請しよう!
- 再就職手当をもらって、前職より給与が下がったら、就業促進定着手当を申請しよう!
- 再就職した日から6か月経過した日の翌日~2か月間の間に申請できる!
- 申請書類は就業促進定着手当支給申請書、雇用保険受給資格者証、賃金台帳、出勤簿。早めに準備しよう!
- 振り込まれるのは、ハローワークに書類到着後1か月程度。具体的にはハローワークに問い合わせよう!
早期の再就職を目指す40代におすすめの転職サイト
就業促進定着手当をもらうには、まず再就職手当をもらうことが必要です。
再就職手当は、失業給付の基本手当の受給期間を3分の1以上残して、早めに就職した場合にもらえるものです。ですから、就業促進定着手当をもらうにも、早めに就職を決めたいですね。
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