放送大学大学院修士課程、二次試験受験体験記

放送大学大学院修士課程全科生として、修士論文に取り組んでいます。既に修士1年生も後半になりましたが、1年前に受けた二次試験(面接試験)のことを振り返ってみたいと思います。放送大学大学院への進学を考えている方の参考になれば幸いです!

まず、「え?放送大学大学院の二次試験!?誰でも入れるんじゃないの?」って思った方へ。

はい。放送大学大学院は、誰でも入れます、単位を取るだけなら

でも、修士の学位を取るためには「全科生」として入学する必要があるんです

そのためには、研究計画書を書いて、筆記試験の一次試験と、面接試験の二次試験をを突破しなければなりません。

このあたりは、こちらの記事で紹介しているので、参考にしてください!

放送大学大学院 二次試験受験に向けてやったこと

放送大学大学院修士課程の入試スケジュールは、例年だいたい下記のとおりです。

6月: 募集要項公開
8月中旬~下旬: 出願
10月初旬: 一次試験(筆記試験)
10月下旬: 一次試験結果通知
11月中旬: 二次試験(面接試験)
12月下旬: 最終結果通知

一次試験合格通知が届いてから二次試験までは、2週間ほど。ですから、一次試験終了後、合否通知を待たずに対策をしておく必要があります。

二次試験は、面接試験です。出願時に出した研究計画書をベースに、どんな研究がしたいのか、果たしてできるのか、というのを、合格すれば(たぶん)指導教官となる先生と面接で話します。

ですから、大事なことは、次の3つだと思って臨みました。

放送大学大学院 修士課程 二次試験対策で大事にしたこと

1.自分が研究したい内容を、道筋を立ててしっかり伝えられる
2.面接で指摘を受けたら、感謝して受け止め、研究を進める中で深めていくと伝える

3.絶対修士論文を書くんだという意志を見せる

これらを、限られた時間で面接官の先生とコミュニケーションしなければなりません。

そこで、私は、放送大学大学院の修士を修了した友達に、面接対策で何をやったかを聞き、あわせて、放送大学大学院を受験した人のブログや、大学院入試についての本を読んで、次のことをしようと考えました。

1.研究計画書を、5分程度で説明できるようにする。
2.想定質問を考えて、答える練習をする。
3.余裕があれば、指導教官となる先生の論文を読む。

結局、3.の指導教官となる先生の論文を読むことはできず、1.2.の準備をしました。

1.の対策は、研究計画書を読み込んで、時間を測って説明する練習をしました。

2.の対策として、「想定質問は、30問位考えるといい」と、放送大学大学院で修士を修了した友人に言われたので、Googleスプレッドシートに、思いつく限り質問をリストアップして、回答を考えました。

正直なことをいうと、もっと時間を取ってじっくり対策できれば良かったと思っています。実際は、フルタイムで仕事をしながらの準備だし、なかなか集中して時間を取ることも難しく、細切れ時間を寄せ集めて何とかしているうちに、あっという間に二次試験を迎えてしまった感じです。

それでも、まぁ、やれることはやったかな、と二次試験に臨みました。

放送大学大学院  二次試験受験体験記

面接試験は、コロナ時期から、オンラインになっています。私が受験したときも、オンラインでした。地方に住む身としては、ありがたいことです。

一次試験の結果通知といっしょに、二次試験の日時や、Zoomの接続トライアルの案内が送られてきました。ガイダンスの形でのトライアルと、フリーミーティングがありました。フリーミーティングでは、一定の期間、ガイダンスで使用したスライドをループで流してアクセスやスピーカー、マイクのチェックができます。

私は、ガイダンスの日は仕事だったので、フリーミーティングの方で接続チェックをしました。

コロナ禍以降、Zoomなどのオンラインは日常的になっていますが、やはり、入学試験なので、失敗はできませんので、この接続チェックは必ずしたほうがいいと思います。

面接そのものについて、設定された時間は15分でした。

恐らく最初に「5分程で研究計画書について話してください」と言われると考えると、残り10分で質疑があり、それに答えているうちにあっという間に終わってしまうという時間設定です。

オンラインは、自宅で受けられるメリットはありますが、どうしても緊張感が抜けがちです。対面は、実際に現場に行って面接官にお会いするので、それだけで緊張できますが、オンラインの場合、環境も、時間も、自分で管理しなければならないので、こういった大事な場面では、変な気を使うなと思いました。

さて、指定された時間になり、Zoomに入りました。最初、誰もいなかったのでドキドキしましたが、少し待つと、面接官の先生がお二人、入っていらっしゃいました。

受験番号と名前を伝えると、さっそく面接です。

想定通りに、「最初に5分程度で、研究計画について説明してください」と来ました。

練習したとおりに、説明します。

その間、ずっと面接官の先生方が、殆どうなずきもせず、真剣な顔をして、おそらくお手元にある私の研究計画書を見ているので、かなり緊張しました。

緊張して、声が上ずってしまいましたが、なんとか説明し終えました。

すると、お1人の先生から、「実務をしていらっしゃる方だと、実務系の研究と、理論系の研究があり、実務系の研究は、難しい面もあるんですよね」と、いきなり厳しいご指摘。私の研究計画書は、めちゃめちゃ実務系ですから。

もうお1人の先生からも、研究対象と方法、効果測定部分で、突っ込んだ質問がありました。

正直、そこは研究計画の段階ではまだわからなかったので、正直に、「まだ勉強中のため、どのような方法がいいのか分かりかねていますが、入学できたらもっとしっかり考えていきたい」というようなことを言いました。

あと、何点か質問とご指摘があり、なんだか不完全燃焼のうちに時間になり、「あ、時間ですね。では、ここで」と、サクっと終わってしまいました。

終わった後は、なんとも、中途半端いうか。。やっぱり研究計画書甘かったかな、実務系だと難しいのかな、効果はどうやって測定すればいいだろう、とか、「難しい・・」という感想があとからあとから湧いてきて、やり切った感は全然なかったです。

でも、大学で教えている友人や、修士を持っている友達に面接の様子を話してみると「入学後を見据えて、考えるポイントを指摘してくれる面接もあるよね」など慰めてもらいました。

そのため、「人事を尽くして天命を待つ」心境で、1ヵ月半後の結果通知を待つことにしました。

放送大学大学院修士課程 入試の結果

入試結果が送付されるのは、例年12月下旬です。クリスマスプレゼントになるか、残念になるか。。。ドキドキして待ちました。

そして、放送大学大学院、合格しました!

シンプルに嬉しかったです。でも、同時に、果たして修士論文なんて書けるかな、大丈夫かな、、という不安も湧いてきました。

しかし、ともあれ、合格しましたから。入学式や学費支払いの案内もいただき、春の入学準備をすることにしました。

研究計画書の段階からアドバイスをくれた友人や親族、励ましてくれた子供達に感謝して、修士論文提出までがんばりたいと思いました。

放送大学大学院入試を振り返って

合格から1年経った今。

修士1年生も後半に差し掛かりました。仕事との両立に四苦八苦していますが、なんとかやっています。

あと1年で修論を出すと思うと、かなり緊張するのですが、手を動かし、頭をひねり、兎にも角にも書けば何とかなるという先輩のアドバイスもいただいたので、がむしゃらにやればなんとかなるのではという気もしています。

研究というのは、自分で問いを立て、その問いを自分で探すもの。膨大な先行研究からの知見を整理して、小さくてもいいから何らかの自分なりの新しい視点や知見を追加して、まとめていくもの。

正直、修士論文と入学試験を比べると、入学試験の方がずっと攻略しやすかったです。

確かに、受かるか受からないか、という緊張はあります。でも、自分なりに研究テーマを考えて研究計画書に落とし込み、過去問を入手して試験対策を正しく実施すれば、ある程度合格ラインには行けますから。

ちなみに、私は、下記の書籍を参考にして入試準備をしました。色々な分野に対応しているので、何を参考にしようか迷っている方にはおすすめです。

「大学院入試小論文の書き方」

大学院入試を超えたその先の修士課程での学びや研究は、これまで私が経験してきた学びや、資格試験勉強とは全然性質の違うものです。結構苦戦もしていますが、自分の立てた問いに対する答えを探していく作業は、とても面白いものです。

これについては、また書いていこうかなと思います。

この記事が、放送大学大学院を目指す皆さんの参考になりますように!
皆さんの大学院入試もうまくいきますようにと祈っています!

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